『The best day』のあと、ロクサーヌとロレンソが次に会う予定を立てるお話。

R:ロクサーヌ

L:ロレンソ

P:フィリップ

A:アレックス


通話

R:ねぇロレンソ、映画の『Bleeding Time』シリーズ知ってる?

L:ああ。お気に入りの作品だよ。

R:やっぱり〜!あたしも大好きなの!それでね、今度そのスピンオフシリーズの配信が始まるのは知ってた?

L:いや…、えっ、本当に?スピンオフが制作されていることすら知らなかった。それは嬉しいな。

R:じゃあさ、あの、配信始まったら…一緒に観ない?

L:もちろん。オンラインで同時に視聴するってことかい?

R:アッ、それっ…もぉ〜…もちろん良いんですけどぉ〜…、あたしの部屋…とかは、ダメ…かな?

L:…それは、君が良くても、君の彼氏に申し訳ないから遠慮しておくよ。

R:カレシ!?そんなのいないですからっ!!ひとりも!!安心してッ!!!

L:でも君は、一人暮らしだろう?俺もいちおう男だし、女性の部屋に行くのは気が引けるというか…。

R:そ、そっか…(ガード固ッッ!!26歳よね!?マジメすぎるでしょ!!…でもそこがステキ…。やっぱいきなりあたしの部屋はダメか〜…。だったら実家のスクリーニングルームでも…いや、あそこはもっと暗い密室だし…)

じゃあ…あなたのお家におジャマする…っていうのは?

L:…え?俺の家で?

R:もちろん、その、ヘンな意味じゃなくって!リビングのテレビでね!

L:君が良ければ構わないよ。

R:やったーっ!!ありがとう!!

L:それより、うちに来るなんて…大丈夫なのか?

R:ん?どゆこと?

L:俺がその…あの時、君に最低なことをしてしまったから、嫌な気持ちが蘇らないかって心配になったんだ。

R:(やさし…)まぁ…そうね〜、アレは記憶に残る最高の『オモテナシ』だったわよね。

L:本当にすまなかった、ロクサーヌ。挽回させてくれ。

R:もー、冗談よ!あたしも超サイテーだったしさ。お互いサマってことで。

L:それじゃあ…、できれば母さんがいない日のほうがいいかな。

R:!?

L:母さんはバイオレンス系の映画が苦手でさ。『Bleeding time』はそんなシーンの連続だろ?

R:あぁ…そうね…!(そっ、そういうこと〜〜!!)

L:それに、母さんは毎週うちか親友のパメラの自宅で料理教室を開催しているんだ。だから、君のスケジュールさえ合えば、母さんや生徒がいないときのほうが良いし、パメラの家に行っているときならベストじゃないかな。俺も今はそんなに忙しくないし、父さんはたいてい仕事で日中はいないしね。

R:絶っっ対に予定空けます!!!(ロレンソのお家で二人きり!!!)

L:そっ、そうか…。ありがとう。

R:いいのいいの、どうせヒマばっかだし。

L:それにしても、君みたいな妹がいたら良かったな。こんな話ができる相手は家族や友人にはいないからさ。

R:そうなの?(イモウト…。妹……かぁ…)それ言うなら、あたしもロレンソみたいなお兄ちゃん欲しかったぁ〜。

L:俺みたいなのがいてもつまらないだろ。

R:そんなことないって!あたしも周りの人とはこんな話できないもん。

L:たしかに…。この町は巨大だけど、カフェで死体農場の話をできる相手はなかなか見つからないかもな。

R:でしょ?あたしたち……『運命の相手』かも。

L:だったらいいね。

R:(…なんかたぶん笑顔でさらっと流されたわ、今のは…)でもさ、妹はいなくても、あなたにはもう自慢の家族がいるじゃない。

L:まぁね…。それは君もだろ?

R:んん〜〜…小生意気なガキが1人いるのがね〜。

L:ハハッ!お互い弟には悩まされるな。

R:ホントよねー。(元カレたちにホラー映画観たいなんて言っても、キモいってけなされてセックスかお金せびられるだけだった…。あたしってほんとバカ…)

L:配信楽しみだな。暇を見てシリーズを最初から見返すか。

R:あたしも復習しとかなきゃ!もうちょいちょい忘れてるキャラいるもの。なんだっけ、あの髭のオッサンとか。

L:ああ、ダグラスだね。

R:そう、そいつ!

L:気持ちは分かるよ。登場人物も多いし、相関図にすると複雑だからね。

R:ね!あぁ〜楽しみ♡

数日後・フィリップとアレックスの部屋

P:おい、アル…。ヤベェぞ。

A:何があったのフィリップ!?

P:ゆうべ…おまえんちでロクサーヌがロレンソと二人きりでホラー映画観たらしい。

A:うちで!?兄さんと!!?

P:途中でメリンダが帰ってきたんだけど、彼女はバイオレンス系苦手だから、テレビ画面見ないようにしながら食いきれないくらいのごちそう作ってくれたらしい。

A:…カオスな状況だね。

P:思ったより進展してんな。デート…なのか?これ。ロレンソの気持ちは分かんねぇけど。

A:うーん…、でもロクサーヌみたいな魅力的な人とずっと過ごしてたら、いくらあの兄さんでも危ないんじゃないかな。

P:アブナイって何だよ!

A:だってほら、兄さんも男だしさ。分かるだろ?

P:ヘンな想像させんな!!オレらの兄姉だぞ!

A:ご、ごめん!

ロクサーヌの部屋

R:はぁ…(結局特に進展無かったけど…今まで経験したデートすべてひっくるめたのより100倍楽しかった。ううん、1万倍かも。しかも母親つきでこんなに楽しいことある?最高のディナーまで頂いちゃったし。ロレンソはもちろん、メリンダにもまた会いたいわ。今回はお仕事が忙しかったみたいで会えなかったけど、ロレンソのパパにもいつか会えたらいいな…きっとロレンソみたいにステキな人よね)

END

(261008)

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