『Save water, shower together!』制作過程
フィリップとアレックスが暮らすアパート。
ほとんどの場所は1枚絵で描いたので、残るはラフ画を放置中のバルコニーと洗濯機のある廊下くらいかなと思い、まずは洗濯機から描くことに。
タイトルは英語のインターネット・ミームで見つけたものから採りました。主に恋人に呼びかけるもので、「シャワーを一緒に浴びて水を節約しようよ」という意味です(そのスケベ心が実際に節約に結びつくのかは不明ですが)。
ラフ
オフを活用し、慣れないながらもひとりで一生懸命に家事をこなしていたフィリップ。たまっていた洗濯物を洗い、乾燥機に移そうとしていた時にアレックスが帰宅。シャワーを浴びようとして、タイトルの台詞が飛び出したイメージです。
ボツ絵
顔まるまる描き終わってから、「首との接続どうなってんの…?怖っ…」となったのでボツに。髪もやけに寄っちゃってるし。でも、この表情は可愛くてお気に入り(泣)
線画
ラフ段階では可愛くバックハグしていたのに、線画ではスケベ度が上がり、フィリップのTシャツをさり気なくめくりあげようとするアレックスの図。照れている頬の線画が無いとフィリップがガチギレしそうな顔していて、アレックスが不憫に思えてきた(笑)
洗濯機のパネル上の文字はメディバンペイントの水彩(がさがさ)ブラシを細くして直線を引くだけで遠目に見た文字列っぽくなったので、これからもこの技は活かしたいです。
それと、この線画では消してしまいましたが、ラフ段階では洗濯機コーナーの扉を折戸だと勘違いしたまま描いていて、線画途中までレールも折戸仕様で描いていました。途中で図面を確認したら両開き戸だったので修正しています。画面手前側の扉は実際こんなふうに開きませんが、洗濯機を見せるためにあえてこうしています。
色塗り(ベース)
配色の着想を得たフリー画像について後述しますが、とりあえずこの段階ではテキトーに塗ったので、フィリップのTシャツが黄色かったりしています。
完成
今回、ラフ~色塗り(ベース)は予想外にさくさく進みましたが、仕上げ加工がとにかく大変でした。
いつもよりもっと立体的な塗りに挑戦してみようと思い立ち、特に肌と服の質感に力を入れました。いつもはだいたいペンブラシかマーカーブラシなどでアニメ塗りに近い塗り方が多いのですが、今回は水彩ブラシを多用。
すると、真っ黒な線画とはやや相性が悪いため、ピンクオレンジにした線画を黒い線画レイヤーの上にオーバーレイしたりと、あれこれ試して線画の色を調整してみることに。
最終的に、まとまりは良くなったかなと思うものの、このなんともいえないほわほわ感とぬるっと感(なんて言ったらいいのかな…)に慣れていないため、まだ馴染みません。こういう塗り方(仕上りの質感)に憧れがあるので、これはこれで良いのですが、自分の絵柄にはもっとパキッとした黒めの線画のほうが合ってる気もします。
ただ、服と肌の塗り方はとても気に入っているので、今後は輪郭の主線を黒め+人物内部の線画は薄めで描き、この塗り方をもっと上手になれるように練習していこうと思います。
それから、1番頑張りたいのが髪の描き方。いつもは髪の房も線で表現していましたが、今後は輪郭のみを線で描き、房は塗りで表現できるようになってみたいです。特に下手で苦手な部分なので頑張ります!
参考画像
配色の参考にしたフリー画像。1枚絵は基本的にその季節に合ったものをなるべく描くようにしています。そこで、このピンクとグリーンとブルーの爽やかで甘い組み合わせが、春から初夏に向かう今の季節にピッタリだと思い、参考にしました。
この画像自体、単純に可愛いですよね。もうすでにライフガード・タワーは描いたことがありますが、また描きたくなってしまうような画像です。