『Dance to this』制作過程

アルフィルが音楽を聴くときのスタイルについて。

基本的に、フィリップは配信DL+ワイヤレスイヤホン派で、アレックスはアナログレコード+ヘッドホン派(プレイヤーも持ち歩いている)。音楽の趣味も、フィリップが最新の流行曲をよく聴くのに対し、アレックスは半世紀ほど昔の曲から最新のインディーズ曲まで多岐にわたります。

そんな正反対の2人でも、アレックスがレコードショップへ出かけるときは、フィリップがついていってそのままデートをすることも。

今作は、そんな彼らのある1日を描いてみました。

タイトルはトロイ・シヴァンがアリアナ・グランデとコラボした曲『Dance to this』から。実に楽しそうに踊る2人から目が離せないMVです。

ラフ

描きたいシーンが複数あったので、以前描いた『Be my Valentine』同様、コマ割りタイプの1枚絵にすることにしました。長方形の絵だとインスタにアップするとき2枚に分割しなければならないのでちょっとためらうけど、やっぱり描きたいものを全部詰めるときはこれしかないし、コマ割りだとより時間の経過が描けて楽しい!

※1コマ目の元ネタは去年描いたらくがき↓

ラフ②

今まで絵の練習をろくにしてこず、練習=本番絵でここまで来てしまったので「ちゃんと基礎から描いてみよう」と思い、とある海外のイラストレーターさんのメイキングを参考に骨格から描いてみました。

下書き①

骨格描くと下書きめちゃくちゃ描きやすい。

今まで何してたの自分。

まだまだ体の遠近感を出すのが下手だけど、これからもっと練習を重ねようと思います。今までサボっていたせいで、人体のバランス取るのがとにかく下手でヤバい。

特に足と腕の長さって謎すぎじゃないですか??「実際の写真だと遠近感のせいでこの短さで見えているのに、絵にするとパース狂った人みたいになる」の連続でめげそう。自分の認識が歪んでいるor表現が純粋に下手なんだろうか。(完成後に見たらやっぱり4コマ目のフィリップの腕長い感じするし…泣)

下書き②

いつもは服と人体のレイヤーを分けませんが、今回は骨格・人体・服でレイヤーを分けて描きました。描きやすくかつ頭の整理もしやすかったので、今後はこうしていこうと思います。

線画

背景の線画を整え、4コマ目にもカマロを入れました。回転するレコードを不思議そうに眺めているようです。曲は70年代あたりのスローなナンバーという裏設定。詳しい理由は後述します。

色塗り(ベース)

後述のフリー画像から配色の着想を得て、アナログレコードの持つノスタルジックでレトロな雰囲気を出せるようにしました。この段階では、2人とも白シャツでダークな色のデニムをと考えていました。

完成

P:オレ、たぶんレコード触ったことって無いかも。こんな感じなのかー。あ…、悪ぃアレックス、あんま触らねぇほうがいいよな。

A:大丈夫だよ、このくらい。たとえ汚れてもちゃんと拭けばいいだけだから。

P:そっか、良かった。おっ、このレコード、発売がママの生まれた年じゃん。

A:そうなの?実は、いとこがこの曲を好きで、来月の結婚式でファーストダンスをするときに使いたいって言われてるから、当日に貸す予定なんだ。ロマンチックなバラードで、僕も大好きな曲だよ。

P:へぇ、良いな。

A:それで、あの…君さえ良ければ、いっしょに来てほしくて。来月の25日なんだけど…。

P:おまえのいとこの結婚式?面識無いけどいいのか?

A:うん。君に僕の親戚を紹介したいんだ。みんな明るくて良い人たちだから。

P:分かった。来月の25日ね…何か仕事入ってたかチェックするわ。お、だいじょぶ、なんも予定なし。

A:ほんとに!?良かった~…。

P:じゃあさ、オレたちもこれかけて踊ろうぜ。予行練習。つってもああいうダンス踊ったことねえけど。

A:うん…!踊ろう!(いつかフィリップと結婚して、この曲でファーストダンスが踊れたらなあ…)

…みたいな可愛い会話をしていると想像しながら描きました。きっとこのあとフィリップがカマロを抱っこしてカマロとも一緒に踊ります。

ところで、色塗りに関してこんなに迷走した1年も無かったと思いますが、やっぱり強めの黒線画+バケツ塗りが性に合ってますね、なんだかんだで。現状では自分の絵柄にこれが最も合う気がします。

商業BLの表紙にありそうなきらきらふわふわした淡い色の絵に憧れもあったものの…私にはなかなか難しそうです。

次の絵も引き続き試行錯誤で頑張ります!

参考画像

いずれもフリー画像です。2コマ目は3枚目の素敵なカップルを模写しました。